私が鍼灸師になった理由。 | 松本の鍼灸院ならGREENERY鍼灸院 | ブログ

私が鍼灸師の道を選んだ理由。

それは高校３年生の春。

髪の毛、眉毛、まつ毛、、『全身の毛が抜けたこと』がキッカケです。

当時の私は、 いわゆるスポ根系のバレーボール部に入っていました。

顧問の先生は、 部活動の枠を越え、 人間性や女性性について厳しく説く先生でした。

立居振る舞い１つ１つ指摘される毎日。

今は感謝しておりますが、 その当時の私は、どんどん自分のことが分からなくなり、自信を無くしていきました。

部活中も、教室にいる時も 常に誰かに見られているような視線や、

『間違えてはいけない』というプレッシャーが体と心を蝕んでいた。

そんな記憶があります。

そして高3の春。 とうとう体も心も限界に近づき、 髪が抜け始め、 全身の毛という毛が抜け落ち、 体が動かなくなりました。

『布団から起き上がれない。。』

『なんで私ばっかりこんな目に。。』

変わりゆく私の姿にみんな腫れ物に触るような空気で 私は『そこ』にいるのに、誰からも『見えていない』。

そんな悲観的になった私を心配して、母が地元の鍼灸院に連れて行ってくれました。

鍼灸院で初めて治療を受けた感覚は今でも忘れません。

温かい毛布に包まれたように、 全身がポカポカでとっても気持ち良い。

『私はこれで助かるんだ』と 心の底から感じた時に涙が溢れました。

なんてあたたかいんだろう。 体の芯から、じわ～っと、 優しく何かが包んでくれて、 緩んでいくようなそんな感覚でした。

そして、通っていた鍼灸院の先生は、ただ施術をするのではなく 私の話をなんでも聞いてくれました。

体と心の両方を整えてくれるとても素敵な先生で、 治療を重ねるうちに 私も先生のような素敵な大人になりたいと思うようになり、 進路相談の時に 母にそのことを告げると 『あなたのこの経験は、きっと誰かの役に立つ。挑戦するならお母さんは応援するよ。』 そう背中を押してくれました。

それが、今の私の歩む道となっています。